午前4時21分起床、ニュースチェック。
昨日閣議決定された、平成24年度予算関連の各社新聞社説をチェック。
総じて辛口。
財政悪化のおり、やはり税収よりも多い赤字国債に目が行ってしまう。
・ もっと社会保障費の抑制に切り込めなかったか!
・ もっとバラマキマニフェストを見直せなかったか!
・ もっと研究開発予算をつけられなかったか!
課題は多い。
今回の税制改正法案とともに、予算案は新年の通常国会に提出されるので、チェックを入れたい。
最大の論点は、「歳出削減努力と、経済成長路線」になろう。
とりわけ、国会議員定数削減と公務員給与削減法案は、せめて予算や税制とセットで通過させなければ、国政自体の存在意義を失ってしまう。
その最大責任を負う民主党と、現在の財政赤字の最大の責任者である自民党。
お互いに国会運営で突っ張り合っている場合ではない。
こういう時こそ、調整能力を発揮しなければならない。
国家の統治機構の一員としての存在意義を示す時。
さて、今日から3日間、恒例の日本文学風土学会・現地踏査。
朝5時過ぎにはシャワーを浴びて着替え、電車を乗り継いで品川駅へ。
朝の渋谷駅は静かだった。
受験目前なのか、塾か学校に急ぐ中学生や高校生ばかりが目立つ。
皆さん、頑張ってくださいね!
品川駅を午前7時57分の新幹線のぞみ13号で出発。
京都を経由し近鉄奈良駅へ。
いつものように、旅館「南都」にカバンを置いて、手ぶらで出かける。
ちょうど、茅ヶ崎高校の吉田輝義教頭先生とばったり遭遇。
一緒に出かける。
大学時代は、中田武司中古和歌文学ゼミで指導教官でもあった吉田先輩。
自他共に認める小まめさで、さっそく、
「馳くん、お昼御飯は、依水苑の三秀で、うなぎ麦とろ御前食べようぜ!」
と、誘ってくださる。
「それ、なんですか?」
「依水苑の隣にある小料理屋。絶品らしいぜ、もちろん、うなぎは国内産だぜ!」
と、気合が入っている。
こういうときの吉田先輩の勘は外れたことがない。
さっそく、南都旅館を出て歩きはじめ、近鉄奈良駅前から奈良県庁前を通過し、東大寺方面へと足を延ばす。
すると、若草山と東大寺を借景に、みごとな庭園「依水苑」が。
中に入ると、すぐに右手に「三秀」と木製の立派な額のかかった古民家。
そののれんをくぐると、受付そばに、「この板を叩いて呼んでください!」と、木製のとんかちと頑丈そうな板が。
で、ご指示のままに叩くと、確かに、「かっつーン」「かっつーン!」といい音がする。
女将が出てきて、受付で金額を支払い、日本間に通される。
ここからの景色がまた絶品。
そこに座っているだけで、永田町の雑事から解放される。
床の間には、「英 一蝶」の、猿回しの額が。
さっそく鑑定した?吉田先生は、「おい、これ、どう見ても本物だぜ!」と、鼻の穴をひくひくさせている。
素敵な日本間で、英 一蝶の正月の額を背に、若草山をながめつつ、贅沢な麦とろうなぎ御前と甘酒。
こりゃぜいたくだ。
日本人で良かった。
このぜいたくさ、わびさびを理解できる日本人でよかったとつくづく思う。
しばし休憩後、再出発。
奈良国立博物館の、地下お土産店へ。
ここは修学旅行生の穴場スポット。
今年は、興国寺の「阿修羅」仏像がブームを呼んだが、その修復方法などの展示資料や関係書籍を見て歩く。
・・・仏像もX線で修復する時代なんだね。
お土産に、なめらか筆ペン購入。
これで年賀状書かなきゃ!
午後1時半、今日の踏査のメインである、若草山登山開始。
吉田先生と世間話しながら、頂上まで2.8キロ。
およそ1時間で頂上へ。
枕草子で有名な「鶯の陵」を見学し、若草山頂上から、奈良一円を俯瞰。
およそ1時間、頂上付近で、高城学会長からお話をいただき、下山。
夕方、ニュースチェック。
民主党の前原政調会長、テレビ出演で、また、問題発言。
「分限免職で、国家公務員や地方公務員を民間でいう解雇する。そして、財政再建に貢献する!」って。
それ、次元の違う話をくっつけてない?
まずは、公務員人件費削減は、「額よりも数、数よりも質」でしょう?
一人一人の給与額を減らしてでも、必要な公務員数は確保し、そして、数が減らされる(新人を取らない)場合は、質を高めるか、民間に仕事を置き換えるか。
公務員といえど、成果をあげられなかったり、評価に値しなかったりすれば、終身雇用に安住させてはならないという考え方ならば、民主党に同意もする。
でも、分限免職と財政再建とを同列で論じるのは、どう考えても、おかしい。
財政再建のために分限免職を乱用?するようでは、公務員の基本的人権侵害じゃないの?
なんか、ちぐはぐ。
またもや、言うだけ番長?
午後5時には投宿先の「南都」到着。
午後6時には、おでん屋台の「ぐ〜621」で、1年ぶりに乾杯。
午後6時半からは、懇親会。
なんと、東洋大学の高城先生の教え子が、俺の恩師の、星稜高校の本田実先生であることが判明。
びびび、びっくり。
わが日本文学風土学会の高城会長が、俺の恩師の恩師だったとは・・・・・
人生のご縁とは、まさにドラマ。
クリスマスの夜は、本田実先生の話題で更けるのであった。
感謝。