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はせ 日記
平成23年
3月25日(金)

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■3月25日(金)

 3時11分起床、ニュースチェック、そして、本日の文部科学委員会 質問資料熟読。
 質問のシナリオを考える。
 自民党案と政府案との論点は一つ。
 「基礎定数」か、「加配定数か」に集約される。
 この議論を深めておかねばなるまい。
 この少子化の時代。
 これからは、児童生徒数も減り、学級数も減り、高齢教職員も退職の時節。
 当然、基礎定数は減少の一途。
 学級数減少と、退職教員の減少と、割合が合えばいいのだろうが、学級数減少が上回るとどうなるか?
 教員余り?
 基礎定数から加配定数への振り替え時代?
 どう考えても、基礎定数を加配定数に振り替えて、いかざるを得ないのではないか?

 その対抗策としても、基礎定数を確保したいのが、都道府県教委の本音だろうか?
 国庫補助負担で、教員確保の基本的な予算を確保したいのだろう。
 計算できる教員数分の予算があれば、それを総額裁量制で「融通を利かせて」活用できる、というのが現実か?
 加配定数とはそもそも、「都道府県教委の申請」と「予算の範囲内で」定数が毎年度決まる性質。
 予算獲得に不確実性があることが、現場の不安でもあるが。
 昭和44年度の加配定数制度のスタートから、今までの経緯も調べておく必要がありそうだ。
 そして、平成17年度から始まった「総額裁量制」による人事配置の実態も!
 つまり、現実的には「加配定数」と「基礎定数」をうまく組み合わせて、総額裁量制のもとで教職員の「数」を確保しているからだ。
 実際には少人数学級は、小学校1年生では93%に達している。
 「もっと学校現場や区市町村教委が使い勝手の良い加配定数をほしい!」
 と、いう声もある。
 それは本音だろう。
 もちろん、人事権を持っている都道府県財務当局は、地方交付税の使い道のことも考えると、教職員人件費で他の財政にしわ寄せが来ないようにとも考えているだろうし・・・
 また、、政府案が附則で主張する「平成24年度以降の小学校2年生以降の35人学級」の新・定数改善計画は、初年度から頓挫している。
 予算査定する財務省の答弁もつれない。
 「学習成果」 「予算の後年度負担」 「公務員人件費2割削減政策との整合性」 「国と地方との役割分担」と、4つの基準を示して、この基準をクリアしなければ認めないと強弁している。
 これでは、平成24年度以降の新・定数改善計画はお蔵入りか、良くて見直し必至。
 こういうときに、どうして基礎定数にこだわるのか?
 「まずは1年生から」、「1年生だけでも」、「大きな改革の第一歩」、「地方が基礎定数確保を求めているから」・・・・・・・
 文部科学省答弁は、そういう希望的な観測ばかり。
 気持ちはわからないでもない。
 しかし、現実的な対応を模索すべきと思う。

 そもそも、義務教育国庫補助負担金という「憲法第26条に保障された義務教育無償性の根拠」を踏みにじって、シーリングをかけたことは断じて容認できない。
 自民党と公明党政権では、この負担金にはシーリングをかけなかった。
 来年もシーリングをかける可能性をはらんでいるままでは、おいそれとは賛成できない。
 ・・・そんなことを考えながら、質問のシナリオを練り上げるのであった。

 朝方、いつも通り、タンバリンが脇の下にもぐってきて、そして、そのうち肩口に寄り掛かって暖を取り始めた。
 妻は、ブランケットを首周りに幾重にも巻いて布団抱えて丸くなっていて、タンバリンが近づけないほどの重装備。
 計画停電に備えて、当然我が家も大地震以来暖房はなし。
 家じゅうの電気製品は、(冷蔵庫を除き)、プラグを外してある。
 妻は、そういうところは徹底している。
 「被災者のことも考えなさい! 親子3人で一緒にいられるだけでありがたいと思いなさい!」
 と、計画停電している。
 おっしゃる通りです。 

 午前7時半前には国対に入り執務。

 午前9時より、委員会開会。

 午前中は、参考人質疑。

 午後は、法案質疑4時間。
 鈴木副大臣も、ねちねちとまとわりつく質問に、つい本音が出たか、
 「この問題は、要は基礎定数か加配定数かという一つの論点ですよ。」と吐露。
 なるほど、だったら余計に、今後の定数改善計画をどうするかの深みに入らねばならないと思う。
 中学校3年生までの定数改善計画を、財務省に呑ませるか?
 全額一般財源化するか?
 全額国庫補助負担とするか?
 2分の1負担に戻すか?
 3分の1負担のまま、さらに一ひねりするか?
 いろんな選択肢を考えるべきだろう。
 現在いる教職員の給与水準でいいのかとの論点もあるのではないか?
 「額よりも数、額よりも質」哲学を断行できるか?
 委員会の最後は、「美術品補償法」の採決。
 全会一致で可決。
 やった!
 これで、本日午前に参議院で成立した「海外美術品公開促進法」と、セットのこの補償法が成立した。
 足かけ5年、議員立法の先頭に立ってきた古屋圭司先生も、感極まる。
 良かった。
 これぞ政治主導のお手本。

 午後5時の東海道新幹線に飛び乗り、大阪へ。
 午後7時23分、新大阪駅に到着。
 出迎えてくれた、大谷浩夫くんと、ふるさと「興法寺村」の最近の様子、被災地の状況、原発事故のこれから、そして何よりも、国政のこれからについて大いに語り合う。
 幼馴染はありがたい。
 久しぶりに会っても、すぐに本音で話ができる。
 感謝。 


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