衆議院 第162回国会
郵政民営化に関する特別委員会 第4号平成17年5月30日(月曜日)
(関係部分 抜粋)----------------------------------------------------------------
【途中より掲載】
○二階委員長 次に、馳浩君。○馳委員 おはようございます。自由民主党の馳浩と申します。一時間よろしくお願いします。
民主党の全面審議拒否はきょうで既に一週間を迎えております。国会運営にどのぐらいの経費が毎日かかっているか、竹中大臣、御存じですか。○竹中国務大臣 私はすぐに数字が出てこないんでありますが、麻生大先輩が数億円ではないかというふうな耳打ちをしてくださいました。
○馳委員 竹中大臣も参議院議員になられましたから、こういう数字は覚えておかれるといいと思いますが、大体、衆議院、参議院一億円ずつですね。一日二億円、我々の国会審議にたくさんの職員の皆さん、議員の皆さんが参加されて、それだけの経費が使われていると。今、民主党、社民党の方々の議席の割合を考慮いたしますと大体三割強なんですね。二億円の三割強ですから、一日六千万円ほどがむだ遣いをされているという私は指摘をしておきたいと存じます。もう一週間たちましたから、六千万円掛ける七日間といたしますれば、四億円を超えるむだ遣いがされている。
もとより、共産党の方も出席をいただいて、本会議そして特別委員会の審議は丁寧に、瑕疵なく進められてきておりますから、これは、審議拒否をされる理由はいろいろございますでしょうが、一日も早く復帰されることを望むものでありますが、竹中大臣、民主、社民の皆さんが参加されない中での審議になっておりますが、御感想はいかがですか。
○竹中国務大臣 郵政民営化というのは、まさに明治以来の大改革、国民の生活、二十一世紀の日本の経済、社会の形をつくる改革、国民の生活に直結した改革、それに対しまして、国民の代表する立場でぜひオープンな、正々堂々たる議論をさせていただいて、そして、議論を尽くした上で私としてはこの法案を成立させたい、そのためにも、積極的なぜひ御議論をいただきたいというふうに思っているところでございます。
○馳委員 きのう、おととい、週末、私は地元に戻りまして、いろいろ国政報告会また式典等に参加してまいりました。国会審議には参加されませんが、地元の式典には民主党の先生方は参加しておられました。そのことをどうこう言うわけではございません。そのときに、どうでしょう、いよいよ来週あたり審議に復帰される時期ではありませんかと誘い水を申し上げましたら、困ったなと。要は、審議に参加すべきであろうが、党としての方針でしょうから困ったなというふうに私理解いたしまして、それで、どういう条件が整えば審議に復帰されますかとまた誘い水をかけましたら、これはやはり二階委員長が何とかすべきだろうと。
そんな問題かなと私は疑問に思いましたが、二階委員長、そういうやはり民主党の方もつらい立場にあるのかなとしんしゃくいたしますが、委員長は、民主、社民の皆さんが審議復帰されることに対してのお考えなり見識なり方法なり、お持ちでしょうか。
○二階委員長 ただいまの御意見を理事会協議の参考にさせていただきたいと思います。
○馳委員 それで、きょうは、私は二人羽織のような質疑をさせていただきます。
といいますのも、先週、元気いっぱいの民主党、社民党の諸君は、院内でありながら、第一委員会室ではなく、どうもほかの部屋で集会を開いておられたようでございまして、そのときに、「これで郵政「民営化」!? 誰のためですか?」という政策パンフレットをおつくりになりまして、国民向けだと私は存じます。ですから、私も中身をチェックいたしましたが、そんなにぎちぎちと詰めた文言ではないように思っておりますが、民主党さんのホームページを開けばこのパンフレットについてより詳しく主張をされている。これは恐らく、小泉総理に言いたい、あるいは担当の竹中大臣にも言いたい、あるいは公社として責任を持つ麻生大臣にも言いたい、こんな思いを民主党として政策パンフレットにまとめられたのであろうと思います。私、聞いていませんから、つくった本人には。しかし、これは公になったパンフレットでございますので、きょうは私がこれをもとに質問をいたしますが、羽織をかぶって裏で私の手足を動かしているのは民主党の方でございますので、審議復帰されたときに、また民主党の能力のある先生方がしっかりと質疑をされればよいと思います。
さて、いよいよ、前振りが長くて済みませんが、質問させていただきます。
わかりやすくといいましょうか、「民営化よりも正常化!!」というサブタイトルでこのパンフレットは訴えかけているようでございます。この、正常化という民主党の皆さんが主張される意味というものを、このパンフレットを開いて私は今からつまびらかにしていきたいなと思っております。
まず、「一 そもそも、郵政事業とは?」こう書いてあります。読みます。
「郵政三事業のうち、郵便は基本的な公共サービス、金融(郵貯・簡保)は民業を補完するもの。もともと性格が異なります。郵貯・簡保は国民の金融資産の四分の一を占めるほど肥大化しており、民業補完という当初の目的をはるかに超えた大きさになっています。」これは現状認識であろうと思います、民主党にとっての。
私もこの民業補完という言葉にはいささか違和感を感じますが、この文言、認識に対して、準備室を担当しておられる西川先生にちょっと御理解を聞きたいと思います。
○西川副大臣 大変、説明のいい機会を与えてもらって、ありがとうございます。今の、民業の補完の部分についてお答えをさせていただきます。
確かに、民主党のパンフレットを私も拝見いたしましたが、郵貯、簡保は規模を縮小し、民業の補完としての公社形態にとどまることを想定している、こういうふうに見受けられます。政府としましては、郵政事業は、郵便、貯金、簡保いずれの分野も、民間企業が自由な経営のもとで同様のサービスを今提供しております。でありますので、公務員でなければできない、こういう事業ではありませんで、民間による運営が十分可能だと、私どもはまず前提条件として考えております。
特に、郵貯、簡保につきましては、約三百四十兆円の資金を有しております。家計の金融資産の約四分の一を占める規模に達しておるわけでありますが、これらを、郵政民営化を実現することによりまして、郵便局を通じて国民から集めたこの膨大な資金を官から民に流す道を開き、構造改革を一層前進させ、国民の利便性の向上が図られるようにしていくことが重要だと、こう考えております。
そしてこの改革は、日本郵政公社に課せられております、官業であるがゆえの制約、これを取り払って、経営の自由度拡大によって郵貯、簡保の資金、機能を市場経済の中で効果的、効率的に活用するとともに、郵便局ネットワークという貴重な国民の資源を最大限有効活用して、国民や地域の利便性を向上させるという方向で考えるべきと私どもは思っております。
官の力で強制的に規模を縮小する、こういうわけにはいきませんで、民営化により、民間企業としてのみずからの責任と経営判断に基づき、資金の調達、運用を行うことを通じて、市場経済の中でしかるべき規模に収れんをさせていく、こういう方向を目指すべきであろうと考えております。
○馳委員 今の説明をいただいて、ありがとうございました。
恐らく民主党の担当者の方は、民業補完、むしろこの言葉を浮き彫りにさせることによって、民主党なりの政策の方向性を位置づけようとしておられるのかなということが私今わかりました。
また続いて、パンフレットに従って質問を続けさせていただきます。二番目、「どうして郵政改革が必要なの?」。読みます。
「三百五十兆円の郵貯・簡保資金(=国民の皆さんのお金)が、特殊法人などにつぎ込まれてムダ遣いされています。郵便局に集まるお金を減らすとともに、ムダ遣いをやめさせることが必要です。」と言って、郵政改革の必要性を訴えておられるのでしょう。
それで、細かく区切りながら質問に行きます。
まず、三百五十兆円の郵貯・簡保資金、おかしいんですよね。先週、本会議でよく聞いておりましたら、総理は三百四十兆円とおっしゃいました。民主党のパンフレットにも三百五十兆円と書いてございます。これはどういうことなんでしょう。先週の二十五日に平成十六年度の公社の決算報告がなされていると思いますが、三百五十なのでしょうか三百四十なのでしょうか。これは、正確な決算に基づく数字をいただければ結構です。
○麻生国務大臣 平成十六年末の郵貯、簡易保険の資金は、速報値でありますけれども、郵貯で二百十四兆円、簡易保険で百十九兆円、合計三百三十三・九兆円ということになります。これに郵便振替の五兆二千億を足しますとアバウト三百四十兆というのでありますので、十とはいえ、けたが大分違うと思いますね。十円と十兆では大分違うと思いますが。
○馳委員 これはやはり公党の政策パンフレットでございますから、十円と十兆円では違うんですよね。おっしゃるとおりでありまして、三百五十と書いてあるパンフレットは三百四十に訂正すべきであると私は思います。
次に行きます。
それで、三百四十の郵貯、簡保、私、郵貯の方にちょっとこだわってみたいと思いますが、私も自分の口座を幾つか持っております。それで、口座と一口に申しましても、郵便貯金の口座は、何種類、そして、全部合わせたら口座の数は幾つあるのでしょうか。これは事務方で結構でございます。
○竹内政府参考人 お答えいたします。
現在、六種類でございます。
○馳委員 何か意地悪をしたみたいで済みませんが、六種類と申されておりますが、要は、普通の通常の貯金、それから定期貯金、それから定額、これがほとんどなんですよね。全部合わせて口座の数は五億六千万。五、六年前は六億四千万ほどの数の口座があったそうでありますから、今は整理されてきたのでしょうか、五億六千万の口座がございます。
当然、我が国の人口が一億と三千万ほどでございますから、国民一人当たり四つか五つかぐらいの口座を持っておることにこれは数字上なりますが、いいんですね、別にこれは。いいんですね。答えてください。
○竹内政府参考人 御指摘のとおりでございます。
○馳委員 つまり、定額といいましても、定期といいましても、通常貯金といいましても、合計で限度額の一千万円にならなければ幾つあってもいいんですよということを今おっしゃりたかったんですね。うなずいてください。それはいいからいいから。そういうことなんですよ。
そこで、口座の管理のあり方についての質問をしたいと思います。というのは、公社ですけれども、民営化、民間の金融機関に脱皮しようというときにありまして、口座のそれぞれの管理のあり方といったものを我々に教えていただきたいという趣旨からの質問でございます。
私は実は養子でございまして、生まれたときから小学生まで川辺浩という名前だった。小学校三年生のときに、家庭の事情で馳浩となりました。川辺という時代に、親も私の将来を案じて郵便貯金をしてくれました。川辺の親がしてくれたんです。馳になってから、馳の方の親が私の将来を案じて貯金をしてくれました。合計して一千万円を超えているかもしれません。いないかもしれませんが、これは、結婚前、結婚後ということを考えても同じだと思います。意図的にではなくて、それは、女性も、あるいは男性でも、結婚後名前が変わる人もいます。さらに言えば通称の方、これは私の女房を例に挙げるとわかりやすいですね。タレントです。高見恭子を知っていますか。本名は馳恭子です。窓口に行って、高見恭子で口座をつくってください、あるいは、窓口に行って馳恭子でつくってくださいと言っても、窓口の方はそんなに違和感なく両方の名前でつくってくださるのかなと私は思います。そこでちょっと何となく首をかしげる方もいらっしゃいます、いいのかな、そんなことをして。おっしゃるとおり、そういうことなんですね。
まさしくこれは、先般の臨時国会で、振り込め詐欺、おれおれ詐欺対策で、やはり口座をしっかり本人と特定できるかどうかという問題、あるいは偽名口座、これのやりとりの問題、これをしっかり規制してくださいよ、ちゃんとやってくださいよということを法律で決めて、振り込め詐欺などがなされないように、その悪の根源を絶ちましょうということを法律でやったはずです。
ちょっと話が飛躍してきてしまいましたが、今、郵便局、現場では、口座の管理、これは全国オンラインでしっかりとチェックしていれば、一人が幾つもの口座を持っていたって、一千万円まで来れば、それが上限を超える場合には、だめですよ、解約してくださいよ、ないしは引き落としてくださいよとされていると私は信じていますが、こういう名前の違い、住所の違い、意図的な場合、こういったことに対する管理体制、チェック体制というのはまず今なされているんですかということをお聞きしたいんですよ。事務方の方で結構ですよ。これは事務的なことです。どうぞ事務方の方、手を挙げていますから、ちょっと答えてください。
○鈴木政府参考人 郵便貯金の限度額管理の方法でございますが、従来は、郵便局で預入を処理いたしました後、後方の事務処理機関でございます郵便貯金事務センターで全国一本の名寄せを行っておりました。しかし、昨年の二月から、これまでの郵便貯金事務センターでの名寄せに加えまして、受け付けるとき、郵便局での預入処理時に、原則として限度額超過となる預入排除が可能になるようなシステムを整備いたしまして、より的確な限度額管理を行えるようになっております。
以上でございます。(馳委員「だめだめ、それじゃ答弁の半分ですよ。偽名対策は、複数管理の」と呼ぶ)
預入時に本人確認をいたしておりますので、何らかの形の証明書での本人確認をいたしましてチェックをし、それで、全国一本のシステムとあわせてチェックをしていくということでございます。
○馳委員 今わかりました。何らかの本人確認が、ここがポイントなわけですよね、何らかの本人確認が。具体的に何らかとは何ですか。
これは、今後郵便貯金の会社となった場合に、民間として、先ほど申し上げましたように、これは預金保険機構に入るんでしょう、新勘定の方は。旧勘定ではなくて、新勘定の方は預金保険機構に入りますよね。ということは、ちょっと、私が今説明している間に調べておいてくださいね。新勘定の方が預金保険機構に入るということは、ペイオフの対象になりますね。なりますよね。ということは、これは郵便貯金であろうともペイオフの対象に新勘定がなっていくということは、口座の管理のあり方というものはしっかりしなさいよと、国民だれもが信頼して当たり前だと思うんですよ。それをちゃんとやっていますかということを今聞いているんですよ。
いいですか、それじゃまた話を戻しまして、今、何らかの本人確認をちゃんとやっておりますという極めてあいまいな答弁をされましたが、はっきりと具体的にどのようにそれを徹底して窓口でやっているのかどうか、できているのかどうか、これを聞きたいと思います。
○鈴木政府参考人 郵便貯金の本人確認につきましては、金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律というのがございますが、それに基づきまして……(馳委員「済みません、ちょっと、マイクに向いて、大きい声でゆっくりとしゃべってください」と呼ぶ)はい、わかりました。失礼しました。
金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律という法律がございます。これは、郵便局だけではなくて金融機関すべてで行っている法律でございますが、住所、氏名及び生年月日が記載されているものでありまして、運転免許証、各種の保険証、国民年金手帳、児童扶養手当証書、特別児童扶養手当証書、身体障害者手帳、その他幾つかの同様のものがございますが、あわせてほかに、例えば外国人登録証明書、パスポート、住民基本台帳カードのようなもので確認をいたしております。
以上でございます。
○馳委員 よくわかりました。これでもう私の妻は、高見恭子として口座をつくれないということになるわけですね。ですよね、当たり前ですよね。つまり、通称であろうとも使ってはいけないわけですね。
では、さっき私がその前に話をしました旧姓でつくった場合、例えば、私が馳の前の川辺浩のときに、親が私のためにと八百万円ぐらい貯金を積み立てておいてくれた、養子に行きました、馳浩になって、窓口で手続すれば当然馳浩で、例えば五百万としましょう、八百足す五百、千三百万円になりました、これはそのまま継続することになるんですか。これは、私は意図的に私の親がそういうことをするとは思っていませんが、結果としてそうなる場合があるんじゃないのかなということで今聞いているんです。
そして、意図的ではないと私は今言いましたが、意図的にという場合には、今度、偽造書面によって、先ほどあなたがおっしゃった本人確認といいながらも、その書面を偽造した場合に、できる可能性は残されているわけですね。しかし、これは間違いなく犯罪ですから。でも、そういったものを見抜いて、だめですよとぴしゃっと受け付けのときにシャットアウトできるような社員教育、今は社員教育と言っていいのかな、局員への教育というのはなされているんですか。これは、口座管理のあり方を私は本当に細かく聞いておきたいんですよ。ちょっとこれを教えてください。
○鈴木政府参考人 本来的には、お名前が変更になった場合には名義変更手続をとっていただくことになっております。それがとられていない場合には残念ながらわからない場合もございますが、通常、その地域に住んでいる場合であれば大体のことはわかるというのが今までのやり方でございまして、そういう意味で完全ではございません。
○馳委員 つまり、何といいましょうか、郵便局のお仕事は性善説に立っているような印象を受けました。
つまり、結婚された方とか私のように養子に行った人とか、自己申告でないとなかなか窓口ではチェックできない。いや、これはもしかしたら民間の金融機関でも同じかもしれませんが、あなたは今いみじくも、地域の方であればわかるかもしれませんというのは、まさしくこれは郵便局のいいところですよね。郵便局の局員さんというのは、地域の方の顔というのは大体わかっているんですよ。数年前までは、私の地元でも、郵便局の局長が主催のゲートボール大会なんというのもよくありましたからね。
今後、民営化されるに当たって、口座の管理のあり方、とりわけ、新勘定が預金保険機構に入りペイオフの対象になる、この場合に、口座管理のあり方についてもっと厳密に、現在の金融機関の経営者が民間においてきちっとチェックさせているのと同様に、そのぐらいの対応が求められる、それでこそ初めて、郵貯、簡保の三百四十兆円の資金に対する国民の安心感といったものが私はまず生まれるというふうに思うのですが、このやりとりを聞いていて、西川先生、御感想はいかがですか。
○西川副大臣 この郵便局の現在の状況のお話は総務省の所管でありますが、これから民営化されるということになると、また総務省になるのかわかりませんが、当然、馳委員が言われたように、厳格な口座管理は必要だと思います。
それで、名寄せ等もやっているとは聞いておりますが、なかなか口座数が多くて掌握し切れない、こういう面があろうかと思いますが、最大限、私どもはやっていただくように働きかけをやっていきたい、こう思っております。
○馳委員 金曜日の質疑を聞いておりまして、宮下先生だったかな、あなたが質問されたとき、限度額の撤廃の話になりましたね。大野先生だったかな。これは、今の話と関連して、限度額を、今後、段階に応じてなのか一気になのか、撤廃の方向という答弁をされましたよね。だれがしたのかな。それで、今後の民営化に向けての期間のうちに法案が成立して、今後の期間のうちに、ということは二〇一七年までということかな、今後の議論の過程でそういうことですね。はい、確認しました。ここで口座管理がしっかりしていなければ、限度額を撤廃すると、これ幸いとばかりに偽名口座を、こういう言い方は悪いかもしれないですね、口座を幾つもつくって、一千万円を超えるのを幾つも、いわゆる一千万円以内でもいいですよ、幾つもつくっていくと、まさしく、限度額は現実でも撤廃しているんじゃないかと疑わざるを得なくなってしまいました、私は。
こういう口座管理のあり方を踏まえて、限度額の撤廃についての考え方、どうあるべきかということ、ただ、これはまだ最終的に決まったわけじゃありませんからね。大臣、どう思われますか。
○竹中国務大臣 金曜日にも御答弁申し上げましたように、二〇一七年までには完全な民有民営が実現しているはずである。その民有民営が実現された郵貯銀行、保険会社というのは、これは民間と同じで、限度額があるということは想定されないわけでございますから、委員御指摘のように、それまでには撤廃されている。
それで問題は、そうした管理そのものは、今いろいろ御議論ございましたように、本人確認法をどのような形でしっかりと運用されているのか、そういった意味での預金の管理、さらには、信用リスクの管理等々含めてどのような管理が行われているかということは、これはもう既に始まっておりますが、金融庁のきちっとした金融の専門家としての検査が今もう入っておりますけれども、それがしっかりと展開されていく、それを受けて金融の監督がなされていく、そういうことになります。
一方で、限度額を撤廃するかどうか、限度額を引き上げるか、変更させるかどうかというのは、その意味で主務大臣の認可になるわけでございますから、そうした検査監督の状況、そして総務大臣の一般的監督、そして、今申し上げたようなさまざまな要因を総合して判断する中で、これはきちっと、預金者に迷惑がかからないよう、民間とのイコールフッティングが確保されるよう、そこは各主務大臣が判断をする形で担保されていくというふうになると考えております。
○馳委員 金融監督の問題というふうになってまいりまして、この四月一日からペイオフがいよいよ開始されました。現状ですら民間は、口座の管理のあり方、また、法律に基づいて偽名口座の管理のあり方、厳しく民間の金融機関に求めておられ、それに応じて各金融機関はやっておられます。今でも、公社のもとに郵便局はそういった問題について取り組んでおかなければいけないんじゃないんですかという私は問題点があると思うんですよ。
この四月一日からペイオフが始まりました。一千万円という一つの基準がもうできています。各金融機関はちゃんと口座も管理しなきゃいけない。郵便局は今どうなんですか。これはだれに聞いたらいいのかな。ペイオフが四月一日から始まりましたが、今はイコールフッティングというおっしゃり方を竹中大臣されましたが、では、今、郵便局はちゃんとやっているんですか。
○鈴木政府参考人 郵政公社は、昨年の四月一日から、二年以内に限度額オーバーをゼロにするという計画を立てて進めていると聞いております。今も御指摘のとおり、限度額管理、極めて重要なものでございますので、きちんとやっていただけるよう私どもも指導してまいりたいと考えております。
○馳委員 二年以内にというふうにはっきりおっしゃいましたけれども、まさしく、民営化に向けてこういった事務的な詰めといったものは、きっちりやっていただくことが、今郵便局にお金を預けている国民の皆さんにとっての信頼と安心を、これは、民営化された後でも、未来永劫につなぐ一つの大事な管理のあり方ということにつながっていくと私は思いますから、よろしくお願いしたいと思います。
話がちょっとそれてしまって済みません。もとに戻ります。
さて、先ほど数字は変えましたね。この三百四十兆円の郵貯・簡保資金が、「特殊法人などにつぎ込まれてムダ遣いされています。」とありますが、この民主党のパンフレット、周知のごとく、郵貯・簡保資金は、特殊法人への融資のほかに、特別会計、政府系金融機関、自治体の地方債引き受けに充てられております。これらへの使い道にむだ遣いがあると民主党に言われているわけですが、これをどう評価いたしますか。
○西川副大臣 今の問題ですけれども、小泉改革全般の話もあわせてお話をさせていただきたいと思うんです。
それで、小泉内閣でありますけれども、資金の流れ、官から民へ構造改革する、こういう一貫した考えのもとで、入口の郵貯、簡保、そして出口の特殊法人、この間をつないでいる、資金を配分している財政投融資制度、これらを全体として改革しようということで小泉内閣は進めておるわけであります。
それで、資金の流れの出口についてでありますけれども、既に、財投改革あるいは特殊法人等の改革が進められていることは委員御承知のとおりであります。特殊法人等整理合理化計画の改革対象百六十三法人のうち百三十五法人について、廃止、民営化、独立行政法人化等の見直し等を行って成果を上げている、こういうふうに私ども受けとめております。
また、平成十七年度財政投融資でありますけれども、特殊法人等が行うすべての財投事業の財務の健全性について、民間準拠の財務諸表も参考にしながら総点検を行おう、こうしてやってきたわけであります。特殊法人等向けの投融資額でありますけれども、ピーク時、平成七年でありますが、三十一兆七千億。現在はどうだ。十一兆二千億と、実に三分の一程度に減ってきたということを報告申し上げたいと思います。
それで、政府系金融機関の問題でありますけれども、十四年十二月に経済財政諮問会議の中で、民間金融機能が正常化することを前提に、落ちついてきたらと、こういうことでありますが、現行の政策金融機関は民業補完に徹しよう、その方針のもとに、貸出残高について将来的に、対GDP比率でありますが、半減させよう、これを目指そうということを十四年十二月の諮問会議で方針を決めた、こういう状況にあります。
今後も、あるべき姿、これを求めていくために、組織の統合、集約化などの改革を速やかにやろう、こういうことでございます。もう既に、経済財政諮問会議で取りまとめに対して動き出そうということを方針として決定して、今議論が進み、始まるところでございます。
一方、資金の流れの入り口でありますけれども、郵貯、簡保は、現在、先生何度も御指摘の約三百四十兆円という額は、家計の全金融資産の四分の一に当たる膨大な資金であるわけでありまして、これらが、政府保証がついている日本郵政公社の資金、いわば官の資金でありますから、これは当然として国民の負担回避のために安全運用せざるを得ない、今までそうですね、安全運用せざるを得ない、こういうことで大部分が国債の公的部門でやってきた、こういう状況であります。
それで、今申し上げましたように、出口の改革だけで入り口が公社のままだ、こういうことで幾ら政府系金融機関を直そうとか法人を整理しようとかこうやっても、入り口で政府の信用を背景にお金がどんどん入ってくる、こういう構図ではなかなか改革が進まないだろうと、こう私どもは考えているわけであります。
したがって、政府としましては、郵貯、簡保を民営化することによりまして、郵貯・簡保資金を民間資金に転化しよう、そして、法律で厳しい制限が課されている資産運用について規制緩和をしよう、それで民間部門に資金が流れるようにやっていきたい、こう考えています。
そこで結論でありますけれども、大変御支援をいただいている話と同じ形でありますが、民主党のパンフレットでありますけれども、出口の改革について具体的にどうするのか、こういうことが読み取れません。私も読んでみましたけれども、読み取れない、こういうパンフレットかと思います。それから、入り口に当たる貯金、簡保については、質の改革、こういうことはもう避けて通っちゃって、単に量を減らすんだ、こういう話だけを目指しているのではないかというパンフレットと受けとめました。そして、資金の流れを構造改革する一貫した哲学は見受けられない、こういう私どもは受けとめ方でございまして、このパンフレットに「本物の改革」、こう記されておりますけれども、それには到底値しない、こういう私どもの評価でございます。
以上です。
○馳委員 西川副大臣の今の答弁は、議事録に残りますから、民主党さんが審議に復帰されたときにさらにつまびらかに多分指摘があると思いますから、今、私が論評するのはこれは控えておきたいと存じます。やはり、むだ遣いというのは確かに刺激的な言葉でありますが、現時点においての特別会計にしても、政府系金融機関においても、地方債の引き受けにしても、その必要性をもっていわゆる運用というか使い道を決めてきた、国債の引き受けがあった、この理屈は通るとは思うのですが、そのあり方がどうなのかということに対するこれは政策評価の文言ですから、この辺はやはり、本当の民主党さんが登場されたときにこれは議論を詰めていただければありがたいと私はむしろ思います。
さらに、先ほどちょっと西川副大臣が触れられましたこの問題を聞きたいと思います。パンフレット、具体的にやります。
「郵便局に集まるお金を減らすとともに、」とこう書いてありますが、具体的にどう減らすのか、この政策パンフレットには具体的な方法について提案されていません。しかし、民主党のホームページに書かれてある平成十七年三月二十九日付の民主党郵政改革調査会の資料によると、「預入限度額の上限を引き下げ、」と書いてあります。つまり、限度額一千万円を引き下げて郵便貯金事業を縮小させるべきだという議論になりますね、これは当然。これをどう考えるかというこれは問題だと思うのですよ。
例えば、いわゆる公権力が強制的に法律でもってしてなのか。限度額を引き下げたりすれば、今運営している公社の経営といいますか、運営も縮小に持っていくのがこれは当然の結論になりますよね。まさしく、ここから派生してくる雇用の問題については何も書かれてありません。今現在、郵政公社の事業の縮小の問題についても触れられておりません。極めて説明が足りない文言だなと私も指摘せざるを得ませんが、私はホームページから引っ張ってきましたが、このいわゆる預け入れ限度額の上限引き下げの問題について考え方をお聞きしたいと思います。
これは西川副大臣でも竹中大臣でも、これは一つの哲学的な話かもしれませんから、ちょっと御説明いただきたいと思います。では、西川さん、先に。
○西川副大臣 一千万の話でありますけれども、私どもも郵政民営化準備室の皆さんと議論をしました。それで、規模を小さくというか、結果的に集まる金が少なくなってくるのにはどういう方法があるかな、こういう議論もしたんです。そこで、一千万円を単純に減らしたから金が本当に集まりぐあいが少なくなるのか、こういう議論もしましたが、なかなかそのときの経済状況あるいは金融機関の置かれている立場、それによって相当変化はするな、こういう議論を私どもしてきたところであります。
ただ、規模縮小を国の力でやって、二十六万も二十七万もいる今の公社の社員が本当に就業機会を失わないか、こういうことも議論をしてきましたし、委員御指摘のように、ただ単に縮小すればいいというものじゃなくて、私どもは、強制的にやるよりも、むしろ、民営化によりまして、民間企業としてみずからの責任と経営判断に基づいて資金の調達、運用を行ってもらおう、こういうことでございまして、それらを通じて市場経済の中でしかるべき規模に収れんをさせていく、収れんしてもらう、こういう考え方が私どもの考え方でございます。
○竹中国務大臣 御答弁の前に、限度額で一点だけ、ちょっと先ほどの技術的な問題に言及させていただきたいんですが、私は、限度額の引き下げや変更の場合に、先ほど、主務大臣が認可を通して関与するというふうに申し上げましたが、正確には、政令がございます、政令の変更によって主務大臣が関与するということでございますので、その点は訂正をさせていただきたいと思います。
その上で、金融の規模に関しては、当初から、これは経済財政諮問会議の中でもいろいろな議論がございました。非常に極端な民間の金融関係者は、これはもう国がやるな、廃止しろという議論をなさる方も、これは今でもいらっしゃるわけでございます。現実に一九六六年のアメリカの改革では、アメリカにも郵貯はあったわけですが、それを廃止したという経緯はたしかございます。
しかし、そうした問題を考えた上で我々は、そのために、実は例の改革の五原則というのを出しました。五原則の中、いろいろありますけれども、一つの重要なポイントとして、やはり雇用に対する配慮の原則というのがございます。そして、今二万四千を超えるネットワークがあるわけですから、この貴重な国民のネットワークをやはり活用すべきではないかという、その資源活用の原則というのもございます。
そうした観点からいいますと、やはりその五原則、ほかに経済活性化等々ありますけれども、まさに、雇用を含む五原則をすべて満たすような改革としては、やはりこれは政府案がベストであり、政府案のような考え方しかないと私は考えているところでございます。ぜひ、民主党の皆様方にもそのような点を御理解いただきたいと思っております。
○馳委員 預け入れ限度額を政府の責任で縮小すべきであるというこの考え方はあるのかもしれませんが、これはまさしく、ネットワークの維持という考え方と、また、雇用の確保という政府の方としての五方針がありました。私は、これは重大な問題を横に置いての主張ではないかなと民主党のこの政策を指摘せざるを得ないんですよ。民主党を応援しておられる郵政関係の組合もあると思いますが、もしこの文言をチェックして、私は、組合の方々がどういうふうに思っておられるのかをむしろ聞きたいぐらいですが、答弁される方がいませんので、済みません、次に移りたいと思います。
さて、パンフレットの三で、「民主党の考え方は?」というところ、ここを読みます。
「郵便は、国際条約で基本的な公共サービスと定められています。民間企業と競争しながら、国が一定の役割を果たすべき分野です。金融については、民業補完という原点に立ち返り、適正な規模まで縮小します。地方や中山間地の実情にも配慮しなければなりません。つまり、本来の姿に正常化するということです。民主党は、民営化よりも正常化が必要だと考えています。」恐らくこれが、民主党さんがおっしゃりたい本音のところなのであろうと思います。
これは、文言を細かくつっつくというよりも、ここが民主党の考え方、民営化よりも正常化という主張、そして、私が今までちょっとつっついてきましたけれども、この限度額の縮小の問題もこうやって踏まえまして、また、従来から議論があります、郵政民営化法案でも中山間地や一定のネットワークを維持するという考え方、雇用の確保という考え方、総合的に踏まえまして民主党の考え方が出ていますけれども、随分生ぬるいなと私は文言としては思います。むしろ、我が党の論客の方が、より詰めた反対論を展開されるんじゃないかと私は感じておりますが、西川副大臣、あるいは竹中大臣でも結構ですが、この民主党の考え方に対してのコメント、認識をいただきたいと存じます。
○西川副大臣 「民営化よりも正常化」、どこの部分を指しているか、まだ私も確たる理解をしていないところでございまして、その正常化の部分についてはコメントを避けさせていただきたいと思います。
ただ、私どものこの法案でありますけれども、郵便事業、民営化後も引き続きユニバーサルサービスを提供するということで、いろいろなことを考えてきました。基金の問題とか、過疎地でもしっかり守っていけとか、こういうことを考えてきましたし、また、今までやってきた第三種郵便、第四種郵便、特別送達等の公共的なサービスも引き続き今までと変わりません、こういうことをやってきましたので、私どもの今の法案の中で、民営化という目的の中で、官から民へ、この動きを確実なものにしていきたい、こう思っております。
先ほどの正常化についての論評は避けさせていただきたいと考えております。
○馳委員 気になる文言のところでちょっとつっつきたいと思いますが、「適正な規模まで縮小します。」適正な額とは具体的に幾らになるのか、パンフレットは示されておりません。そもそも、適正な規模を市場原理を無視して政府や国会がそれこそ適正に決めることが可能なのか、また、決めることが妥当なのかお聞きしたいと存じます。
関連して、政府案では民営化される郵貯銀行の残高はどのようになるのか、これについての考え方をお示しいただきたいと存じます。
○西川副大臣 今御指摘いただきました官のままの規模縮小、こういう話でありますけれども、官のまま規模縮小するということは、私ども、構造改革には結びつかない、こう理解をしています。
郵政事業の改革は、民営化をして、今の公社に課せられております官業であるがゆえの制約を取り払っていこう、こういう考え方で、私どもの考え方は、取り払おう、こういう考え方でございます。経営の自由度も拡大をして、資金は、先ほどから何度も申し上げましているように、民間で使いやすくしていきたい、こういう考え方でありまして、郵便局のネットワークも最大限生かしていく、こういう考え方であるわけであります。
そして、先ほどの適正な額、こういうことでありますが、なかなか非常に難しい状況でありますが、私どもは、さきに骨格経営試算、こういう中では一応条件をそろえてやっておりますけれども、なかなかここの部分は難しい問題だ、こういう認識をしております。
○馳委員 パンフレットの四番目に進みます。「小泉さんの郵政「民営化」ってどんな内容ですか?」ちょっと挑発的な文言になっておりますので、これは、担当大臣、読んで反論というか、ちょっとお答えいただきたいと思います。読みます。
「「民間にできることは民間に」という考え方については、民主党も同じです。しかし、小泉さんの郵政「民営化」は、国が大株主の国有株式会社をつくることです。規模はもっと大きくなり、ムダ遣いの是正も行われません。国民の皆さんがイメージしている民営化とは、ずいぶんかけ離れた内容です。また、今の郵政公社の運営には税金は使われていません。したがって、郵政「民営化」によって「小さな政府」になるという説明も正しくありません。」すべて断定して決めつけて、パンフレットとして国民に広めているんですよ、これ。
これは、ぜひ政府としては、まさしく真っ向サービスじゃありませんけれども、真っ向からこれには答える立場にあると思いますが、これはやはり大臣に、どうでしょう、これ、それぞれ。
○竹中国務大臣 正直申しまして、これを読むだけでは、その論理、ロジックというのはよくわからない気がいたします。その意味でもぜひ御説明をいただきたいなというふうに思うわけでございますが、国が大株主の国有会社をつくるということに関して申し上げますと、重要なのは、その経営主体が民間と同じ法律を適用されて、同じルールの中で競争していただくということ、しかし一方で、国が、公的な役割がありますから、それに関しては何らかの公的な役割を果たすような仕組みをつくらなければいけない。まさにNTTがそうなわけです。NTTは、三分の一以上だったか超だったかちょっと記憶はしませんが、やはり国が株式を持って公的な関与をしながら、しかしこれは、民間の会社として競争をしてくださいということになっている。こういう会社は、例の道路公団の民営化した会社においてもそうでございますし、これは、私は、極めて一般的な民営化のときの普通の形であるというふうに思っております。
市場の中で民間と同じルールで競争していただく、同時に、公的な役割を果たすための仕組みは残しておく、そこがまさに工夫のしどころ、知恵の出しどころでございまして、今回は、そういう意味では、郵便局会社、郵便事業会社等々については、そのような、持ち株会社もそうですけれども、民間と競争していただきながら、しかし公的な関与が残る、公的にしっかりとした仕組みが果たせるような特殊会社にする、しかし、信用を背景とした、信用がある意味ではすべてであると言っても過言でないような銀行と保険については、これは当初から商法の一般会社にする、非常に筋の通ったそのような改革の枠組みを示しているつもりでございますので、まさに、それによって小さな政府、効率的な市場経済が間違いなく確立していくものというふうに思っております。
○馳委員 これは西川副大臣に聞いた方がいいと思うんですが、「税金は使われていません。」と断言しておりますが、ここも一つのいろいろな争点で、税金は使われていませんが、本来ならば事業、経営の段階で払うべき税金を払っていないというこの指摘もあるわけであります。
ですから、これをちょっと詳しく、本来、今の郵政三事業を行うに当たって払うべき税金は払っていないものがありますよね。これをもってすれば、「税金は使われていません。」という文言は、厳密に言えばちょっとふさわしくないと私は思いますが、これに関して西川副大臣、お願いします。
○西川副大臣 直接税金を払っているかいないかの議論のときに、見えない負担という話も出てきまして、それは税金と同じような考え方でいいんじゃないか、こういう話がございました。
そこで、郵政公社でありますけれども、確かに直接税金は入っておりませんけれども、他方、法人税等の税金、あるいは、先ほどから何度かお話ありましたけれども、預金保険料等の負担、こういうものを負担していないわけでありますから、これは、もう民間にはないそういう優遇措置が講じられている、こういうことになるわけでありまして、これが民営化されれば納税義務が出てきますし、当然、小さな政府の議論の中で、今まで税金は使われていませんという表現がありましたけれども、それは、見えない負担、こういうことから考えますと、私は適当でない、こう思っております。
○馳委員 長々とおつき合いいただいてありがとうございました。
パンフレットの五番目にはこういう文言で締められております。
「小泉さんの郵政「民営化」が実現したらどうなりますか?」「世界一巨大な銀行と保険会社が誕生します。株式会社ですが、株主は国です(これで民営化?)。民間の銀行や保険会社は困ります。しかも、住宅や物品販売などの分野にも参入しますので、他の産業分野の皆さんも迷惑します。新会社が成功すれば多くの民間企業が迷惑し、失敗すれば国が損失を穴埋めして国民の皆さんに新たな負担が発生します。」というパンフレットを民主党の皆さんは国民の皆さんにお示しいただいております。
ちょっと腕組みをしておられますが、こういうふうな指摘に対して、総務大臣、今郵政公社を担当する方として、こういう指摘を、野党第一党が審議拒否をしながらこんなものをつくるんだったら、出てきて私にかわって質問をしてほしいぐらいですよ。麻生大臣の見解をいただいて、私の質問を終わります。
○麻生国務大臣 お尋ねのこの民主党のパンフレットにつきましては、質問の通告がございましたので、拝見をさせていただきました。他党、しかも御出席をしておられる風がありませんので、その党の政策に関して見解を申し上げるのはいかがかと思わぬわけではありませんけれども、こういった公党のパンフレットですので、自分なりに拝見をさせていただいた上で、御質問でもありますので、答えさせていただきます。
パンフレットによると、政府案だと、民業圧迫も郵貯、簡易保険の資金のむだ遣いもなくならぬ、実質国有の巨大コンツェルンをつくることになるのではないかということになろうと思いますが、あの法律をよく読んでおられぬのじゃないかなと。あれは厚かったですから、なかなか読むのも大変だったろうかなと御同情は申し上げますけれども、あれを読んでいただかぬと、十年間の移行期間の間に少なくとも郵便貯金銀行及び郵便保険会社の株式は全部処分するということが書いてありますので、国有ということは基本的には成り立たないんだと思うんです。株がまだ三〇%ぐらい残っていると思いますNTTでも、あれを国有と思っておられる方はまずいらっしゃらぬと思いますので、そういった意味では、これは違うのではないかと。
それから、移行期の当初におきまして、公社同様の業務範囲ということでスタートするんですが、これは当然のこととして、先ほどの大前さんの質問だったかに海外業務等々の話があっておりましたが、新規業務を行うというのは、民間ですから当然なんですが、それを行うに当たりましては、少なくとも、民営化委員会の意見聴取等々を得て主務大臣の認可を得ることになっておりますので、そういった意味では、段階的に規模を拡大していくということであります。
さらに、郵便貯金銀行、郵便保険会社が、一般の銀行とか生命保険会社として段階的に自由度を持って活動がされていきますようにその資金が市場経済の中に移っていくわけですが、約三百四十兆円というものが、今の状況ですと、少なくとも、先ほど御指摘のありましたように、いわゆる財投とか特殊法人とかいうところにしか行けない、もしくは、いわゆる大きな地方公共団体の地方債としか使えないと言われておりますものが、こういったような形をつくり上げることによって、時間はある程度かかるとは思いますけれども、官から民というものに資金が流れる道が開かれるということであって、今はこういった資金需要のときで、今は、御存じのように銀行に対する資金需要というのは従来とは随分違った形になっておりますから、直ちにということにはならぬとは思いますけれども、間違いなく官から民に道が開けることになりますし、事実、先ほど何度となく御指摘があっておりましたように、平成十九年度からはこの財投に対する国債のいろいろな部分の法律が変わりますので、郵便局といたしましても、強烈に言われなくても、貸し付ける対象がなければうかつにはその資金というものはなかなか扱える話ではありませんので、そういった意味では、時間をかけてそこらのところは市場原理の中から自然とある程度規模が定まっていくんであって、いかにも強制的に規模を決めるかのごとき話は、甚だ中央統制色の強い政党の御意見なのかなという感じを受けますので、そういった時代ではないのではないかというのが率直な感想です。
○馳委員 終わります。
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